こどもたちのこえが
川のせせらぎとながれてくる
そらのあおをうつして
川はあかるくながれていく
そらとうみのあいだの
とうめいなあおいながれを
(「ひかりのさきっちょ」より)
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あさやけ出版より、美しい詩集が届きました。
あさやけ出版は、岐阜県恵那市の本屋、庭文庫さんが立ち上げた、ちいさな出版社です。
作者の石原弦さんは、養豚農家を営むかたわら、こつこつと詩を書きためていたのだとか。
だれに見せることもなく綴った言葉の山を、ある日とつぜん、庭文庫に持ちこんだ石原さん。そのできごとがきっかけで、この本はできあがったのです。
石原さんの言葉には、読み進めるうち、どんどんどんどん、土の中に溶けていけるような心地よさがあります。
ひとつの生命へのかえりみち(還り道)のような詩集。紙選びや製本もていねいにされていて、持っているだけで、ほっと嬉しくなるからふしぎです。