【収録作品】
「沈黙をめぐる三つの断章」佐々木幹郎
「畑猫」坂口恭平
「多重露光」川野太郎
「石牟礼道子日記について」渡辺京二
「日録①」石牟礼道子
「新しい場所について」田尻久子
「農民への深い共感 中村哲と火野葦平」福元満治
「浦野さんの話」
「犬を送る」小野由起子
「山の時間」磯あけみ
「水の道」浪床敬子
「ねんかかって/水路」水野小春
表紙画 坂口恭平
2021年2月に刊行された今号。
新型コロナの時代を経た、問いや気づきをしずかに感じるような一冊。
また、石牟礼道子さんの300冊にもわたる手記の中から、1965年ごろの日記などを抜粋した「日録」もこの号からスタートです。
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熊本の文芸誌「アルテリ」は、昨年12月に亡くなった思想史家・渡辺京二さんの呼びかけにより創刊。
田尻久子さんの営む橙書店が中心となり、現在も編集・出版をつづけています。
「アルテリ」には、ロシア語で「職人の自主的な共同組織」という意味があり、「ものを書くことでしか生きられない人たちをつなぎ、居場所をつくってやりたい」という渡辺さんの思いとともに始まりました。
これまでに関わってきた作家は、石牟礼道子、伊藤比呂美、坂口恭平。池澤夏樹や谷川俊太郎、町田康らも寄稿するなど、多彩な書き手に引きこまれます。