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高瀬隼子/作
それなりに真面目に働く一方で、食事は必要な栄養とカロリーが摂取できればよいと考えている二谷。
「自分で作ったあったかいものを食べると、ほっとしませんか」と当たり前のように言うものの、仕事のミスは多く、体調も崩しやすい芦川。
人並みに仕事も食事もするけれど、そこそこ器用であるがゆえに苦労を人から見られにくい押尾。
同じパッケージ製作会社の営業部で働く者たちの内なる感情と、外側の関係が複雑に絡み合い、もつれ、ほどけていくさまを描きます。
ひとりひとりの視点から見える風景は苦々しいけれど、だからこそついうなずいたり、はっとしたりしてしまいます。
食べるということ、働くということ、生きるということに惑う人におすすめです。