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坂口恭平/著
リトルモア
汚れあり
そして、今日も生きて、やっぱりつくろうと思う、自分の現実をつくるべし。それが一番っていうよりも、どうにかこのなんだかどんどんヘンテコになっていく現実と決別し、同じ土俵なのに、同じ世界にいるのに、上の空で歩いていると指さされつつもの、気にせず飄々と(でも超気にするタイプですが)ぶっ飛んでいたいなと思う。
(本文より)
絵も描けば小説も書く、歌もうたう。そして死にたい気持ちで電話をかける人のために「いのっちの電話」という活動もしている。
躁鬱病とともに在り、さまざまな分野で活動をしてきた著者が、自らの活動をふり返った文章です。経験者としてアドバイスをしてくれる、というよりも、一緒に散歩しながら自分の話をしてくれているよう。そんな坂口さんの語りにクスッと笑いながら、自然と肩の力が抜けます。