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古本『きことわ』

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朝吹真理子/作 幾億年むかしのことも幾光年さきの場所も夢のなかではいつもいまになり、ひかりなどがのろいものにおもえる。過ぎ去った1日も百年もおなじように思えていた。いまとなってはほんとうのことかたしかめようのない記憶だった。音から音へとおもいげかなくつづき、どんどん背景がおしやられてゆく。 (本文より) 親たちと一緒に神奈川県の葉山町の別荘を訪れていた貴子(きこ)と、別荘の管理人である母に連れられて来ていた永遠子(とわこ)。七歳ちがいの二人は、幼い日に夏の数日間だけをともに過ごした。そして二十五年後、別荘の解体が決まったことをきっかけに、大人になったふたりが再会することになり…! 一見すると生活と地続きの、とても日常的な物語のようなあらすじの、この作品。しかし、過去の記憶と今目の前にあるものがあいまいになっていくような、その「あいまいさ」に体を存分に浸したくなるような心地よい感覚が独自の魅力を放っています。

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