お知らせ

「ハローグッバイ」 山田雅哉さんの個展が終了しました

「ハローグッバイ」
山田雅哉さんの個展が終了しました。

山田さんの代表的な作品である岩絵具を用いた抽象画はもちろん、アクリル絵具やレジンを用いた最新作、数年にわたり日記のように描きためたというドローイングも並びました。

期間中は日本画絵具体験と缶バッジづくり、2つのワークショップも開催いただき、にぎやかな3週間でした。

赤ちゃんのお客さんが群青の深みをじっと見つめていたり、美術に興味を抱く学生さんがたのしみに来てくださったり。
大人の方も、「この色の組み合わせが好きです」と話してくださる方、一枚一枚をじっくりご覧になる方、ワークショップで作った缶バッジを贈り物にしてくださる方ほか、さまざまにたのしんでいただけたご様子でした。
本屋という間口から、今回を通して少しでも美術に興味を抱いていただけていれば何よりです。

最後に、山田さんが展示に寄せてくださった言葉が素晴らしかったので、一部をここに引用します。

どんな絵が出来るのか、描いてみるまでわからない。
いま生まれたこの色やカタチが、美しいものに出会いますように。
善いことへとつながりますように。ほんとうのことに辿り着きますように。

アートは、わたしたちの夢を叶える武器だ。
それをたずさえ、今日も言う。ハロー、そしてグッバイ。

日に日に困りごとばかりが増えていくような、便利なのになぜか視野が狭まってしまうようなこのごろ。
道具や言葉で何かを壊してしまう人がいるのなら、それに立ち向かうために芸術に何ができるのかと、悔しくなることも増えました。

それでも、祈りながら真摯に取り組むその先に、きっと希望はある。
山田さんの作品や言葉は、つい暗くなりそうな時代に、あたたかい光を灯してくれるよう。
私たち古本屋かえりみちも、その灯りの恩恵をいただきつつ、さらにたくさんの方にとっての、美しいもの、善いこと、ほんとうのことを切り拓いていけたらと考えています。

ご来店のみなさん、山田さん、ありがとうございました!